PMS 月経前症候群(生理周期とうつ状態)
PMSとは
月経周期に関連して起こる体調不良と情緒不安定は女性ホルモンのアンバランスとして、従来は婦人科であつかわれてきました。
治療もホルモン療法と対症療法が主でしたが、副作用が強く効果も限定的でした。
しかし、最近になって月経前症候群PMS premenstural syndrome 脳内伝達物質の1つであるセロトニンの機能障害と関連し新しいタイプの抗うつ薬であるSSRI(選択性セロトニン再取り込み阻害薬)が非常に有効であることがわかってきました。
月経前症候群の主な症状と診断:
(1)精神症状
気分の落ちこみ、絶望感、自己否定的な考え
不安・緊張気分の不安定さ怒りっぽさ、いらいら感
心理的葛藤の増大
日常の活動に対する興味の喪失
集中力低下
無気力、疲れやすさ
食欲の変化(特に甘い食物を欲する)
睡眠パターンの変化
何かに圧倒されているような感覚、自分をコントロールできていないような感覚
(2)気分の落ちこみ、絶望感、自己否定的な考え
(3)レストラン、喫茶店、居酒屋等で飲食をする。:
人前で緊張して食べられなくなり、それを変に思われるのではないかとさらに緊張してしまうという症状です。のどがつまったようで、固形物が食べられない、スプーンやナイフが緊張してふるえてしまう、など身体の緊張症状がみられる場合もあります
(4)書痙・ふるえ恐怖といわれる症状だけでなく、職場や学校など、人前で仕事をしたり字を書くことに不安を感じる場合もあります。
☆10代半ばから20代前半での発症が多く、思春期の課題(それまで属していた環境の変化や親からの脱備給により生じる対人的敏感さとアイデンティティの確立)とも関連があり、自己愛の傷つきによる症状とも考えられ、回復可能性は高いです。しかし治療されないまま遷延した場合、社会と接触したり、対人関係で得られる体験が限られますので、その方の可能性を狭めてしまうことになり得ます。
☆SADという名前が知られるようになり、症状の記述が一般的にもあてはまるような
記述も多いため、自分もSADではないかと気になさる方が多くなっています。
不安を多少感じても、避けずに、日々を送れるようでしたら大丈夫です。ご心配でしたら
信頼できる専門家の診断をお勧めします。
治療法:薬物療法のみでなく、薬で過敏さや不安・緊張を弛めながら、状況に直面していくことが必要です。
対人恐怖や不安神経症への有効な治療法である森田療法や、
性格のタイプ別に 克服の仕方をアドバイスする>カウンセリング(認知行動療法、自律訓練法、生活改善指導等)をおすすめします。